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埼玉県予防接種センターだより (No 2020-05)

◎予防接種情報◎

◆ 保育所における予防接種と感染症に関する あるあるQ&A 35

(日本小児保健協会 予防接種・感染症委員会)  

予防接種に関するものはもちろんですが、保育所・保育所職員の感染症対策に関する Q&Aも掲載されております。

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◆ 新型コロナウイルス感染症の流行下において乳幼児健診や予防接種を遅らせたほうが良いですか?

日本小児科学会が以下のようにコメントしています。

日本小児科学会「新型コロナウイルス感染症に関するQ&A」 http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=326

Q 乳幼児健診や予防接種を遅らせたほうが良いですか?

A:乳幼児健診の目的は、年齢ごとに起こりやすい病気や問題を早めに見つけて治療などに結び付けることです。

予防接種についても、感染症にかかる前に接種する事が極めて重要です。
新型コロナウイルス感染症を予防するための対策も重要ですが、極端な制限によって予防できる他の重要な病気の危険性にさらされることを避ける必要があります。

今後も数か月単位での流行が想定され、その間に乳幼児健診や予防接種を回避するデメリットは大きいと考えられます。実施にあたっては、いつも以上の配慮が必要になりますが、保護者と実施者が協力し可能な限り予定通りに実施すべきと考えます。  
感染者が多く緊急事態宣言が発出されている地域では集団での健診や予防接種を行う体制を整備する事は困難だと思います。  

まず、集団健診や集団接種を実施している自治体においては、臨時的にでも個別健診や個別接種を可能としてください。

本来なら接触する可能性のない子どもや成人を同じ場所に集めないだけで、非常に有効な感染拡大防止に繋がります。
また、保健指導等は必要に応じて電話等でおこなうことも検討してください。  

集団・個別に関係なく、一般的な感染症対策として、お子さんや付き添いの保護者の方については、発熱や咳などの症状がないことを確認すること、成人では手指消毒や手洗いの励行とマスクの着用は必須です。  

また、可能な限り、きょうだいや祖父母などの同伴を避けること、健診や予防接種の会場や医療機関でオムツを替えないこと(新型コロナウイルスは糞便中に排泄される可能性が指摘されているため)も心がけてください。  

どうしても集団で実施する自治体においても、時間ごとに来場・来院する人数を調整したり、会場の動線などに配慮して人の接触が最小限になるよう工夫すると共に、必要に応じて会場や器具の消毒や来場者の手指消毒や手洗いができるよう資材等を準備してください。

加えて、健診や予防接種の機会を逃したお子さんについては、後日必ずその機会が与えられるよう配慮してください。

◆ 新型コロナウイルス感染症に係る緊急事態宣言を踏まえた予防接種の取扱いについて

日本医師会より以下のような声明がなされています。里帰りなどに関して居住地と接種地域について柔軟に対応するようにとのことです。

[ 令和2年4月15日 日本医師会感染症危機管理対策室長 釜萢 敏 ]

居住地外市町村において定期接種を実施する場合、一般的には居住地の長から居住地外市町村長に対して定期接種の実施依頼が行われているが、居住地が対象地域であり、居住地外市町村への里帰りを延長する等の事情がある場合には、定期接種対象者からの定期接種実施希望の申出を以て居住地の長からの予防接種実施依頼があったものとし、居住地外市町村において定期接種を実施して差し支えないこと。

◎感染症情報◎

◯国内の感染症発生状況

◆ インフルエンザ

定点当たり報告数は第5週以降減少が続いている。

都道府県別の上位3位は岩手県(0.86)、青 森県(0.43)、富山県(0.25)である。

基幹定点からのインフルエンザ入院サーベイランスにおける報告数は9例と前週と比較して減少し、7県から報告があった。RSウイルス感染症の定点当たり報告数は第9週以降減少が続いている。
都道府県別の上位3位 は宮城県(0.36)、三重県(0.27)、福井県(0.26)、佐賀県(0.26)である。

咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第11週以降減少が続いている。
都道府県別の上位3位は長崎県(0.66)、鹿児島県(0.64)、宮崎県(0.60)である。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第9週以降減少が続いている。
都道府県別 の上位3位は新潟県(4.09)、鳥取県(3.32)、長崎県(2.95)である。

感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第5週以降減少が続いている。
都道府県別の上位3位は鹿 児島県(4.26)、愛媛県(3.78)、島根県(3.30)である。

手足口病の定点当たり報告数は横ばいであった。
都道府県別の上位3位は熊本県(0.40)、奈良県(0.35)、秋田県(0.26)である。

伝染性紅斑の定点当たり報告数は3週連続で減少した。
都道府県別の上位3位は大分県 (0.58)、福井県(0.43)、鹿児島県(0.38)である。

ヘルパンギーナの定点当たり報告数は減少した。
都道府県別の上位3位は佐賀県(0.30)、福岡県(0.16)、沖縄県(0.12)である。

流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は増加した。
都道府県別の上位3位は岡山県(0.19)、福岡県(0.17)、広島県(0.13)である。

◎感染症情報◎

◯海外の感染症発生状況

◆ フィリピンでポリオ(急性灰白髄炎)が発生しています

◆ コンゴ民主共和国でエボラ出血熱が発生しています


以上の情報は厚労省の感染症エクスプレスなどを参考にしています。

行政・法律の問い合わせ先
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埼玉県さいたま市浦和区高砂3-15-1
  埼玉県保健医療部疾病対策課
  感染症・新型インフルエンザ対策担当
  TEL: 048-830-3572 ,3557 FAX: 048-830-4809

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文責・市町村予防接種担当者・医療機関向け医療保健相談
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埼玉県さいたま市岩槻区馬込2100 埼玉県立小児医療センター内
 埼玉県予防接種センター長  川野 豊(予防接種医療相談)
 TEL:048‐601-2200  FAX:048‐601-2201

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