HOME > 埼玉県予防接種センターだより(No 2014-6)
5月19日に第9回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会を薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会と合同で開催しました。
百日咳、ジフテリア、破傷風、不活化ポリオ、小児用肺炎球菌、ヒブ、BCG、日本脳炎、B型肝炎、ロタウイルスの各ワクチンについて、平成26年2月末までの副反応報告を基に審議が行われました。
合同会議では、副反応報告された全ての症例の概要並びに後遺症症例、アナフィラキシー症例及び死亡症例のより詳細な経過等の資料を基に審議され、これまでの報告において各ワクチンの安全性に重大な懸念は認められないと評価されました。
日時:2014/5/23(金)10:00~12:30
場所:厚労省 専用第22会議室
1)開発優先度の高いワクチン等の開発状況について
○武田薬品工業株式会社
○一般財団法人化学及血清療法研究所
1)開発優先度の高いワクチン等の開発状況について
【ノロウイルスワクチン】
・すべての年齢層(5歳未満の小児、高齢者、海外渡航者等)を対象者として、開発中。
・2価のVLPsワクチン(筋肉内接種)であり、アジュバントとして水酸化アルミニウム及びMPL(GSK)を含む。
・MPLの量(現行50μg、サーバリックスと同量)は検討中であるが、現行以下にしたい考え。
・ノロウイルスワクチンのウイルスチャレンジ試験において、嘔吐や下痢症状などの発症を抑制した。
今後、有効性試験(発症予防試験)の実施を計画段階である。なお。海外で2相を実施中。
・治験からは、1回接種後と2回接種後の抗体価に違いが認められない。
〈委員からの意見〉
・治験は成人を対象に行われているが、小児はプライミングがないため効果が十分でない可能性も考えられる。
【DPT-IPV+Hib】
・当所でHibワクチン(結合型)の国内生産・自給化を図り、5混ワクチンの開発を予定。
・接種スケジュールはHibにあわせ、生後2、3、4、12ヵ月~として治験の準備中である。
【細胞培養インフルエンザワクチン】
・細胞培養インフルエンザワクチン(H5N1)の承認を受け、続いてはプロトタイプの申請準備中である。
・パンデミックワクチンの開発・承認に目途がついたため、ヒューマンリソースを季節性インフルの開発に集中させ、プロトタイプの申請準備と並行して、季節性の基礎検討・スケールアップ検討を行う。
・基礎検討の具体例としては、パンデミックワクチンは1価スプリット抗原(3.75μgHA/dose)+AS03アジュバントであったが、季節性ワクチンは4価スプリット抗原(15μgHA/株/dose)+アジュバントなしとなるため、抗原量増加による生産効率の上昇を図らなければならない。
・将来的に、季節性インフルが鶏卵から細胞培養に切り替わるのであれば、一気に行うことが望ましいと考える。(卵馴化における抗原変異の問題から。)
・細胞培養で季節性インフルをルーチンに製造することが、即座にパンデミックワクチンの生産を開始する基盤を維持することにつながると考えている。
・価格はできるならば鶏卵由来と同じにしたいが、有効性や開発費用などの条件が定かではないため、現時点では未定である。
【MMR】
・MMRⅡ(メルク社)を申請済みである。本年中の承認を目指している。
〈委員からの意見〉
・承認された場合、定期接種になるのか。(細矢)
…(事務局)承認された暁には、定期化に妥当かを様々な観点から検討したい。
この度、風しんの予防や抗体検査の促進に関するリーフレットを作成しました。
このリーフレットでは、結婚を機に妊娠・出産を希望する女性やその周りの同居家族の方などに、風しん予防を考えて頂きたいというメッセージを込めています。
リーフレットは、以下のURLからダウンロードや印刷が可能ですので、医療機関の皆様におかれましても、院内で掲示・配布いただくなど、啓発資料としてぜひご活用ください。
<風しんリーフレット>
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/…
A/カリフォルニア/7/2009(X-179A)(H1N1)pdm09
A/ニューヨーク/39/2012(X-233A)(H3N2)
B/マサチュセッツ/2/2012(BX-51B)
H3N2が変更になりました。
先天性風疹症候群のお子さまの保護者の方が不当な扱いを職場で受けていることを受けて、国立感染症研究所感染症疫学センターが、Q&Aを掲載しています。
http://www.nih.go.jp/niid/ja/2014-03-18-05-11-31/…
腸管出血性大腸菌感染症が増えています。
http://www.nih.go.jp/niid/ja/2014-02-19-09-27-24/…
水痘の定点当たり報告数が3週連続で増加しています。風しんは昨年の第19週にピークとなり857例の報告がありましたが、本年は7例と大きな流行は認めていません。
麻しんは本年の第12週に28例の報告を認めて以降、報告数は減少の傾向にあり、今週は9例の報告がありました。
IDWR(感染症発生動向調査 週報)2014年第19週(第19号)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/idwr-dl.html
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、咽頭結膜熱、手足口病の定点当たりの報告数が3週連続で増加し、特にA群溶血性レンサ球菌咽頭炎は過去5年間の同時期と比較してかなり多くなっています。
IDWR(感染症発生動向調査 週報)2014年第22週(第22号)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/idwr-dl.html
以上の情報は厚労省の感染症エクスプレスなどを参考にしています。
行政・法律の問い合わせ先
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埼玉県さいたま市浦和区高砂3-15-1
埼玉県保健医療部疾病対策課
感染症・新型インフルエンザ対策担当
TEL: 048-830-3572 ,3557 FAX: 048-830-4809
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文責・市町村予防接種担当者・医療機関向け医療保健相談
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埼玉県さいたま市岩槻区馬込2100 埼玉県立小児医療センター内
埼玉県予防接種センター長 川野 豊(予防接種医療相談)
TEL:048-758-1811 FAX:048-758-2626
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