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埼玉県予防接種センターだより (No 2018-10)

◎ 予防接種情報 ◎

  特にありません

◎ 感染症情報 ◎ 〜 国内の感染症発生状況 〜

◆風しんの届出数が増えています

現在、風しんの届出数が大幅に増加しています。2018年9月30日までに952例の届出があり、そのうち892例は7月23日以降の報告です。現在までで、昨年1年間の届出数の93人を大幅に上回っています。患者の多くは、30~50代の男性で、首都圏を中心に報告されています。

妊娠中の女性(特に妊娠20週頃まで)が風しんに感染すると、先天性風しん症候群(CRS)の子どもが生まれてくる可能性があるため、注意が必要です。

10月2日には、厚生労働省は、風しんの発生届出数の増加が続いている東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県及び愛知県の5都県と日本産婦人科医会、労働部局に対して、協力依頼を発出し、全国の自治体に周知しました。とくにこれら5都県にお住まいで、妊婦、妊娠を希望する女性及び妊婦の同居家族の方は積極的に抗体検査を受けてください。また抗体検査の結果、抗体価が低かった妊娠希望女性及び妊婦の同居家族の方におかれましては、予防接種をご検討ください。

その他の地域にお住まいの妊婦の方も特に風しんが発生している地域では、可能な限り外出を避け、人混みを避けるなど注意してください。

詳細は風しんに関するQ&Aをご参照ください。

<風しんについて>
<風疹 発生動向調査 2018年第39週(’18/10/3現在)>

【通知・事務連絡等】
<風しんの届出数の増加が認められる都県における風しん対策について>
<風しんの届出数の増加に伴う対策について>
<風しんの届出数の増加が認められる5都県における産科医療機関と連携した風しん対策について>
<風しん対策に関する通知の発出について>
<職域における風しん対策について>

【リーフレット】
<体調不良の時はムリしないで>
<妊娠を希望する女性、妊婦とそのご家族へ>
<職場は風しん予防対策をしてますか>

◆RSウイルス感染症の流行が続いています

2018年7月より、RSウイルス感染症の報告数が増加しており、現在も流行が継続しています。例年7月頃から流行が始まることが多く、今年の流行は過去10年間の同時期の報告数と比べると2017年に次いで大きい規模です。

RSウイルスは子どもと大人のどちらにも感染することがあり、症状は風邪の様な軽い症状から、呼吸困難などの重い症状を起こすことまで様々です。特に、新生児や6ヶ月以内の乳児、先天性心疾患や肺の基礎疾患があるお子さんに感染すると、時に肺炎や細気管支炎など、重篤な病態を引き起こすことがあり、注意が必要です。

感染経路は患者の咳やくしゃみなどによる飛沫感染と、ウイルスが付着した手指などを介した接触感染が主です。感染対策として、マスクを着用することや咳エチケット、手洗いなどの対策を徹底することが大切です。

RSウイルス感染症

◆IDWR 2018年第36週(第36号)(2018年9月25日)

伝染性紅斑の定点医療機関当たり報告数は3週連続で増加しています。

IDWR 感染症発生動向調査週報

◆「新型インフルエンザの診療と対策に関する研修」を10月28日に開催します

2009年の新型インフルエンザ(A/H1N1)の世界的な大流行以降、新たな新型インフルエンザは発生していませんが、アジア諸国等においては、依然として鳥インフルエンザウイルスのヒトへの感染が確認されています。
新型インフルエンザを取り巻く、鳥インフルエンザの疫学、治療や感染対策の現在の流れを含め、本研修では、新型インフルエンザの最新の状況等、6人の専門家が解説いたします。

席に限りがございますので、早めのお申込をお願いします。

【日 時】平成30年10月28日(日)12:20~16:10(受付開始12:00)
【会 場】イイノホール&カンファレンスセンター(東京都千代田区内幸町2-1-1)
【参加費】無料
【参加方法】下記リンクよりお申し込みください。
  ※事前申込制につき、定員に達し次第、締め切らせていただきます。
   申込:平成30年度新型インフルエンザの診療と対策に関する研修

◆「厚労科研 健康安全・危機管理対策総合研究事業」

講演会・シンポジウム  医療機関の給湯・給水系に潜むレジオネラ感染リスク―実態と予防策―」を10月27日に開催します。

厚労科研「公衆浴場等施設の衛生管理におけるレジオネラ症対策に関する研究」班、「水道水質の評価及び管理に関する総合研究」班より微生物分科会が共同主催で、医療機関の給湯・給水系に潜むレジオネラ感染についての講演会・シンポジウムを行います。WEBでの申込制です。

日時:2018年10月27日(土)10:25~17:15 (受付 9:30~)
会場:国立感染症研究所(戸山庁舎)共用第一会議室
参加費:無料(会場にて昼食を販売します)

詳細情報
お申し込みはこちら>(事前申込制・先着順)

◆「第2回薬剤耐性(AMR)対策普及啓発活動表彰」が11月5日に開催

「第2回薬剤耐性(AMR)対策普及啓発活動表彰」が11月5日に開催されます。
「薬剤耐性(AMR)対策普及啓発活動表彰」は、薬剤耐性(AMR)対策の普及啓発活動を広く募集し、優良事例を表彰することで、薬剤耐性(AMR)対策に係る自発的な活動を喚起奨励すること等により、薬剤耐性(AMR)対策の全国的な広がりを促進することを目的としています。

今年は合計96件の応募があり、これらの中から「薬剤耐性対策推進国民啓発会議議長賞」、「文部科学大臣賞」、「厚生労働大臣賞」、「農林水産大臣賞」及び「「薬剤耐性へらそう!」応援大使賞」の5つの賞について表彰対象を決定しました。

【タイトル】第2回薬剤耐性(AMR)対策普及啓発活動表彰
【日 時】平成30年11月5日(月)15:00~16:00(予定)
【会 場】日本科学未来館7階 未来館ホール(東京都江東区青海2丁目3-6)
【参加方法】表彰式の一般参加をご希望の方は、コチラよりお申込みください。

プレスリリース

※なお、表彰式後引き続き、16:00~17:00(予定)に薬剤耐性(AMR)対策普及啓発のためのトークイベントを行います(「薬剤耐性へらそう!」応援大使のJOYさん、篠田麻里子さんも出演予定)。

◆サイエンスアゴラ2018で「大阪大学微生物病研究所 日・タイ感染症共同研究センターセミナー」が11月10日に開催されます

本セミナーはサイエンスアゴラ2018の一環として開催されます。タイやミャンマーで実施してきたコレラ菌など熱帯感染症の野外調査や研究成果を例に、参加者の皆さんと感染症とそれを取り巻く問題について考えます。

実はコレラはかつて日本で流行したこともあるのをご存知でしょうか?感染症は単なる微生物感染の結果ではなく、貧困や社会インフラの未熟、戦争など様々な社会的・文化的要因が背後にあります。感染症を通じて、世界の様々な問題について、考えてみましょう。安心・安全とされる日本が、また違った観点で見られるかもしれません。

【タイトル】感染による下痢と食中毒 ~東南アジアでコレラに挑む~
【日 時】2018年11月10日(土)12:45~14:15
【会 場】テレコムセンタービル 8F会議室C (東京都江東区青海2-5-10)

サイエンスアゴラ2018
サイエンスアゴラ出展番号138
大阪大学微生物病研究所 日・タイ感染症共同研究センター
AMED感染症研究国際展開戦略プログラム(J-GRID)

※日・タイ感染症共同研究センターはAMED感染症研究国際展開戦略プログラム(J-GRID)の支援を受けて活動しています。

◆サイエンスアゴラ2018で「感染症研究教育拠点連合のセミナー」が11月10日に開催されます

本セミナーはサイエンスアゴラ2018の一環として開催されます。感染症研究教育拠点連合(北海道大学、東京大学、大阪大学、長崎大学)が、エボラウイルス病、インフルエンザ・ジカ熱・結核等の感染症の克服に向けた国際共同研究について、これまでの取り組み、今後の活動について、お話しします。

【タイトル】感染症克服を目指したオールジャパン戦略
【日 時】2018年11月10日(土) 10:30~12:00
【会 場】テレコムセンター  8階会議室B (東京都江東区青海2-5-10)

【参加方法】下記URLよりお申し込みください。※氏名・所属・連絡先を記載下さい。

サイエンスアゴラ2018
サイエンスアゴラ出展番号133
AMED感染症研究国際展開戦略プログラム(J-GRID)

※北海道大学、東京大学、大阪大学、長崎大学はAMED感染症研究国際展開戦略プログラム(J-GRID)の支援を受けて活動しています。

◎ 感染症情報 ◎ 〜 海外の感染症発生状況 〜

◆韓国で3年ぶりに中東呼吸器症候群(MERS)の発生が報告されました

2018年9月8日、韓国において、MERS患者が確認されました。患者は9月6日まで中東のクウェートに渡航しており、同日から9月7日にかけてドバイを経由して韓国に帰国しています。帰国後は病院の隔離病棟に転送されており、その後の検査でMERS陽性と確認されました。

MERSは2012年9月以降、アラビア半島諸国を中心に発生の報告がある感染症で、2018年8月30日までに、世界で2,246名がMERSと診断されています。韓国では2015年に、輸入症例を発端とする大規模な流行があり、同国内でのMERS患者発生は3年ぶりです。

厚生労働省では、中東に行かれる方に対して、引き続き、注意喚起を行っています。中東から帰国する際、特に、体調が悪い方、現地の病院を受診された方、ラクダとの接触があった方は検疫官に申告するようにしてください。

中東呼吸器症候群(MERS)について

◆コンゴ民主共和国でエボラ出血熱が発生しました

2018年8月1日(現地時間)、国際保健機関(WHO)及びコンゴ民主共和国(旧ザイール)保健省は、同国北東部の北キブ州において、エボラ出血熱が発生したことを発表しました。9月10日までに92名の死亡例を含む、132例の患者(確定101例、疑い31例)が報告されています。8月8日に高リスク群に対してのワクチン接種が始まり、9月11日までに、8,190名がワクチンの接種を受けました。

WHO事務局長は8月16日、今回のエボラ出血熱の流行を、一国内における緊急事態の最高値であるグレード3の危機と宣言しました。今回の発生地域では、反政府勢力による非人道的行為が行われており、以前より外務省から退避勧告が出されています。

厚生労働省では、検疫や国内での対応強化のため注意喚起を行っています。発生地域であるコンゴ民主共和国(北キブ州)から帰国された方は、検疫官に申告するようにしてください。

エボラ出血熱について



以上の情報は厚労省の感染症エクスプレスなどを参考にしています。
行政・法律の問い合わせ先
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埼玉県さいたま市浦和区高砂3-15-1
 埼玉県保健医療部疾病対策課
 感染症・新型インフルエンザ対策担当
 TEL: 048-830-3572 ,3557 FAX: 048-830-4809
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文責・市町村予防接種担当者・医療機関向け医療保健相談
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埼玉県さいたま市中央区新都心1番地2 埼玉県立小児医療センター内
 埼玉県予防接種センター長  川野 豊(予防接種医療相談)
 TEL:048‐601-2615  FAX:048‐601-2253
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