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埼玉県予防接種センターだより (No 2015-07)

◎予防接種情報◎

◆髄膜炎菌ワクチンが使用可能になりましたが、サノフィは母親と小児科医を対象に「侵襲性髄膜炎菌感染症」に関する意識調査を実施し、以下のような結果を報告しています。


侵襲性髄膜炎菌感染症(IMD)に関する意識調査- 母親対象
IMDについて内容を知っている母親は1割以下、疾患名のみの認知を含めても約2割にとどまる。 母親の約8~9割は「ワクチンで防げる病気(VPD)はワクチンで予防する」という考えに同意。「定期/任意に関わらず接種可能なすべてのワクチンの情報を教えてほしい」と希望する人が多い。

任意接種ワクチンについては、「医師から薦められたら接種する」という母親が多く、「積極的に接種したい」との回答とあわせると約9割にのぼる。
IMD予防ワクチンにおいても同様に、接種を動機づける推奨元として「医師」の回答が最も多く、医療機関に次いで、メディアや行政が挙げられている。

侵襲性髄膜炎菌感染症(IMD)に関する意識調査- 小児科医対象
IMDについて内容を知っている小児科医は約8割で、疾患名のみの認知を含めると9割以上。しかし、症状や重篤性に比べて、発症リスク(年齢、集団生活、地域)については知られていない。

IMD予防ワクチンについて内容を知っている小児科医は約3割、名前のみの認知を含めて約5割。そのうち約3割が「積極的に接種を薦める」、約6割が「保護者から求められれば接種する」と回答。
また、接種に積極的な小児科医ほど、IMDの重篤性を考慮している傾向が見られた。

 

詳細はhttp://www.sanofi.co.jp/l/jp/ja/layout.jspを参照ください。


◆第2回新型インフルエンザ対策に関する小委員会を開催しました
(2015年7月3日)


7月3日に第2回の委員会を開催し、プレパンデミックワクチンの備蓄方針について、今年度はインドネシア株を備蓄すること、及び鶏卵培養ワクチンに加え細胞培養ワクチンを備蓄することについて了承されました。

 また、アジュバント等の研究を積極的に推進することも併せて提言されました。作業班、小委員会に関連する資料や議事録を含む情報については、下記URLにて順次公表する予定です。

<第2回新型インフルエンザ対策に関する小委員会資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei.html?tid=263447




◎感染症情報◎  - 国内の感染症発生状況 -

◆中東呼吸器症候群(MERS)について
(2015年6月19日)【自治体向けQ&Aを掲載しました】

6月19日、MERSに関する自治体向けQ&Aをホームページに掲載しました。
 このQ&Aでは、MERSに罹患した疑いのある患者から健康相談を受けた場合の具体的な対応等について紹介しています。

<中東呼吸器症候群(MERS)の国内発生時の対応に関するQ&Aについて(事務連絡)>

http://cms-5g.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou…….pdf

【WHOがMERSに関する見解を発表しました】
 6月17日、当メールマガジン号外でもお知らせしたとおり、WHO(世界保健機関)が見解を発表し、今回のMERSの流行は、現状では「国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態(PHEIC)」としての条件を満たしておらず、「いかなる渡航・貿易に対する制限も勧告せず、現時点で入国時のスクリーニング実施は不要」と示しました。
 また、MERS発生国への渡航者及びこれらの国からの入国・帰国者に対し、MERS及びその兆候について注意喚起を行うことは公衆衛生上の観点から好ましいとしています。

 日本においては専門家の意見を踏まえたこれまでの方針に基づき、適切に対応していくこととしています。
 医療機関の皆様におかれましては、引き続きご協力をお願いします。




◆IDWR 2015年第26週(第26号):伝染性紅斑などについて
(2015年7月10日)

伝染性紅斑の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多くなっています。

この他に、手足口病、流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は増加しました。
 また、注目すべき感染症として「伝染性紅斑(ヒトパルボウイルスB19感染症)」についての記事があります。

[国立感染症研究所ホームページ]
<伝染性紅斑とは>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/443-5th-…………

IDWR(感染症発生動向調査週報)2015年第26週
http://www.nih.go.jp/niid/ja/idwr-dl/2015.html



◎感染症情報◎  - 海外の感染症発生状況 -

◆中東呼吸器症候群(MERS)について(2015年7月9日)

7月9日付の世界保健機関(WHO)の発表によると、韓国における中東呼吸器症候群(MERS)の患者の累計数は、死亡者35人を含む186人となっています。
 医療機関の皆様におかれましては、MERSを心配する方が受診した際は、渡航歴や現地の医療機関の受診歴等の確認をしていただき、感染が疑われる場合には、速やかに保健所に連絡する等、引き続きご協力をお願いします。

【WHOのガイダンスの翻訳版が完成しました】
世界保健機関(WHO)より出されたガイダンスの翻訳版が下記に掲載されています。
<「中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染の可能性例または確定例の治療中の感染予防と制御(日本語版)暫定的ガイダンス(2015年6月4日改訂)」>
http://www.medic.mie-u.ac.jp/kansen-seigyo/……(Japanse).pdf

(原文)
「Infection prevention and control during health care for probable or confirmed cases of Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) infection Interim guidance(4 June 2015)」
http://www.who.int/csr/disease/coronavirus_infections/ipc-mers-cov/en/

【その他のMERSに関する参考サイト】
<中東呼吸器症候群(MERS)について>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/00000886……


<中東呼吸器症候群(MERS)>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/alphabet/mers/……


<韓国における中東呼吸器症候群(MERS)確定患者の状況>(平成27年6月23日時点)
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-109………….pdf


<中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染入院患者の感染予防・制御に関する暫定的勧告」(和訳改訂版)>
http://www.medic.mie-u.ac.jp/kansen-seigyo……(Japanese).pdf


<CDC(米国疾病管理予防センター)ガイダンス(英語)>
「Interim Infection Prevention and Control Recommendations for Hospitalized Patients with Middle East Respiratory Syndrome Coronavirus (MERS-CoV)(June 2015)」
http://www.cdc.gov/coronavirus/mers/infection-…………




◆エボラ出血熱について(2015年7月8日)

世界保健機関(WHO)の7月8日付の発表によると、7月5日までの1週間に、ギニア、シエラレオネで新たに27例の確定患者、18例の死亡者が報告されました。
5月9日に終息宣言が公表されたリベリアでは、7月5日までの1週間に新たに3名の確定患者が報告され、うち1名は6月28日に亡くなっています。
上記3か国及びマリ、ナイジェリア、セネガル、スペイン、アメリカ、イギリス、イタリアを含めた総計は、患者数27,609例、死亡者数11,261例となっています。

今回報告されたリベリアの患者について、WHOはこれまでとは別のアウトブレイクとみており、発生した村を中心に対策を行っています。厚生労働省では、引き続き動向を注視し、必要な情報提供を行っていきます。医療機関の皆様におかれましては、引き続き以下の対応をお願いします。

(1)発熱症状を呈する患者には必ず渡航歴を確認する。

(2)受診者について、発熱症状に加えて、ギニア又はシエラレオネの過去1か月以内の滞在歴が確認できた場合は、エボラ出血熱の疑似症患者として直ちに最寄りの保健所長経由で都道府県知事へ届出を行う。

(3)ギニア又はシエラレオネの過去1か月以内の滞在歴を有し、かつ発熱症状を呈する患者から電話の問い合わせがあった場合は、当該エボラ出血熱が疑われる患者に対し、最寄りの保健所へ連絡するよう、要請する。

<エボラ出血熱の国内発生を想定した行政機関における基本的な対応について(依頼)>
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kan……511_01.pdf

<エボラ出血熱の国内発生を想定した医療機関における基本的な対応について(依頼)>
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-k……150511_02.pdf

<保健所管轄区域案内>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/……kenkou/hokenjo/

<厚生労働省検疫所(FORTH)ホームページ>
http://www.forth.go.jp/

【エボラに関する第6回IHR緊急会合】
7月2日、エボラに関する第6回IHR緊急委員会が開催され、報告書がIHRのアナウンスメントサイトに掲載されました。

西アフリカでのエボラ流行は引き続き国際的な公衆の保健上の緊急事態(PHEIC)であり、現行の勧告を延長するとした上で、発生国の国境付近でのサーベイランス体制の強化などを提案しています。

<Statement on the 6th meeting of the IHR Emergency Committee regarding the Ebola outbreak in West Africa>
http://www.who.int/mediacentre/news/statements/2015/…………

 


以上の情報は厚労省の感染症エクスプレスなどを参考にしています。
行政・法律の問い合わせ先
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埼玉県さいたま市浦和区高砂3-15-1
 埼玉県保健医療部疾病対策課
 感染症・新型インフルエンザ対策担当
 TEL: 048-830-3572 ,3557 FAX: 048-830-4809
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~~・~・~・~・~・~・~・

文責・市町村予防接種担当者・医療機関向け医療保健相談
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埼玉県さいたま市岩槻区馬込2100 埼玉県立小児医療センター内
 埼玉県予防接種センター長  川野 豊(予防接種医療相談)
 TEL:048-758-1811  FAX:048-758-2626
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