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埼玉県予防接種センターだより (No 2020-02)

◎予防接種情報◎

◆ 風しん対策の実施率の向上策を公表

東京オリンピック・パラリンピックで、訪日客の増加が見込まれるため、より多くの方に早急に風しんに対する免疫を獲得していただくことが重要です。

風しん対策(第5期定期接種)の実施率を向上させるために、社内で風しん対策の担当者を新たに設けること等の対策の強化を経団連等に依頼しました。また、従業員が1000人以上の大規模事業場に対して、事業場内の風しん対策に関する意向調査も実施します。

感染症対策への意識が高まっている今こそ、風しん対策も進むように皆様の御協力をお願いします。

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09247.html

◆ 乾燥ヘモフィルスb 型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)

サノフィ株式会社が製造販売する乾燥ヘモフィルスb 型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)(販売名:アクトヒブ)については、添付溶剤が充填されたシリンジ容器の針に錆が発生した事例の報告があったことを受け、その取扱いについて、「乾燥ヘモフィルスb 型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)(販売名:アクトヒブ)の添付溶剤容器の取扱いについて(留意事項)」(令和元年12月26 日付け事務連絡)においてお示ししたところです。

今般、製造販売業者より、本事例のフランス製造元での調査等に時間を要しているため、製品の新たな供給が遅延しており、調査等が完了するまでの間、取引卸からの受注を一時的に見合わせる旨が報告されました。

◎感染症情報◎

◯国内の感染症発生状況

◆ 新型コロナウイルス感染症の発生について

新型コロナウイルス感染症について、世界保健機関(WHO)の緊急委員会は、1月31日未明(日本時間)、中華人民共和国湖北省武漢市における新型コロナウイルス関連肺炎の発生状況が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC: Public Health Emergency of International Concern)」には該当すると発表しました。

厚生労働省では、WHOからの発表内容を精査した上で、必要な対応を講じてまいります。

新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応については、毎日正午までの各国機関やWHO等から発表された内容を踏まえ、プレスリリースとして発表しております(休日を除く)。

<最新:新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年2月6日版)>

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09360.html

厚生労働省では新型コロナウイルス感染症特設ページを作成しておりますので、こちらにて最新情報をご確認いただけます。

<新型コロナウイルス感染症について>
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/…


上記特設ページ内にQ&Aを設けております。ぜひご活用ください。

我が国において、現在、流行が認められている状況ではありません。国民の皆様におかれては、風邪や季節性インフルエンザ対策と同様にお一人お一人の咳エチケットや手洗いなどの実施がとても重要です。感染症対策に努めていただくようお願いいたします。

湖北省から帰国・入国される方あるいはこれらの方と接触された方におかれましては、咳や発熱等の症状がある場合には、マスクを着用するなどし、事前に保健所へ連絡したうえで、受診していただきますよう、御協力をお願いします。また、医療機関の受診にあっては、湖北省の滞在歴があることまたは湖北省に滞在歴がある方と接触したことを事前に申し出てください。


○新型コロナウイルス(2019-nCoV)関連情報について
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/…

○中国湖北省武漢市で報告されている新型コロナウイルス関連肺炎に対する対応と院内感染対策(国立感染症研究所 感染症疫学センター・国立国際医療研究センター 国際感染症センター)

※(2020年2月6日) 新型コロナウイルス感染症が指定感染症に指定されたことに伴い、本文書は改訂作業中です。改訂記事が掲載されるまで今しばらくお待ち下さい。
https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/corona/2019nCoV-01…

○疑似症サーベイランスの運用ガイダンス(第三版)(2020年1月10日 国立感染症研究所)
https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/PDF/gijisyo-gildeline…

厚生労働省が把握している情報と現在の対応は下記プレスリリースの通りです。

○新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年2月6日版)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09360.html

◆ インフルエンザの発生状況を公表しました(2020年2月7日)

全国の定点医療機関当たり報告数は14.11

2020年第5週(1月27日〜2月2日)のデータを公表しました。

全国の定点医療機関当たり報告数は14.11となり、前週の18.00よりも減少しました。

<インフルエンザに関する報道発表資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/…

◆ RSウイルス感染症の流行が続いています

2019年8月より、RSウイルス感染症の報告数が増加しており、現在も流行が継続しています。

RSウイルスは子どもと大人のどちらにも感染することがあり、症状は風邪の様な軽い症状から、呼吸困難などの重い症状を起こすことまで様々です。特に、新生児や6ヶ月以内の乳児、先天性心疾患や肺の基礎疾患があるお子さんに感染すると、時に肺炎や細気管支炎など、重篤な病態を引き起こすことがあり、注意が必要です。

感染経路は患者の咳やくしゃみなどによる飛沫感染と、ウイルスが付着した手指などを介した接触感染が主です。感染対策として、マスクを着用することや咳エチケット、手洗いなどの対策を徹底することが大切です。

<RSウイルス感染症>
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansensh…

◎感染症情報◎

◯海外の感染症発生状況

◆ フィリピンでポリオ(急性灰白髄炎)が発生しています

2019年9月に、フィリピンにおいて、ポリオ(急性灰白髄炎)の発生が報告されました。フィリピンでの症例は野生株ではなく、ワクチン由来ポリオウイルス(VDPV)によるものですが、急性弛緩性麻痺の症状のある患者さんを観た際は、フィリピンなど、ポリオ流行国への渡航歴を聞いた上で、ポリオの検査をご検討ください。必要に応じて、ポリオや急性弛緩性麻痺の届出の徹底もお願いします。

なお、フィリピンを含め、ポリオが発生している国に4週間以上の長期滞在を予定している方は、渡航前の追加接種が世界保健機関より推奨されています。特に、1975年から1977年生まれの方はポリオに対する免疫が低いことが分かっており、この世代の方に対しては追加接種が強く推奨されます。

また、定期接種(四種混合)を終えてない方や、これまでに一度もポリオの予防接種を受けたことがない方は、長期滞在しない場合であっても、渡航前に予防接種を受けて頂くことが推奨されます。

◆ コンゴ民主共和国でエボラ出血熱が発生しています

厚生労働省では、検疫や国内での対応強化のため注意喚起を行っています。エボラ出血熱の流行地域であるコンゴ民主共和国(北キブ州及びイツリ州)から帰国された方は、検疫官に申告するようにしてください。

2018年8月1日(現地時間)、世界保健機関(WHO)及びコンゴ民主共和国(旧ザイール)保健省は、同国北東部の北キブ州において、エボラ出血熱が発生したことを発表しました。2020年2月3日までに、北キブ州・イツリ州・南キブ州の3州において、2,246名の死亡例を含む、3,428例の患者(確定3,305例、疑い123例)が報告されています。また、2018年8月8日から高リスク群に対してのワクチン接種が始まりました。

2019年6月11日(現地時間)、WHO及びウガンダ共和国保健省は、同国西部のカセセ県において、エボラ出血熱患者が確認されたことを発表しました。2019年8月30日までに、3例の死亡例が報告されています。これらの患者は、コンゴ民主共和国からの入国者の発症例で、患者への接触者については追跡できているとのことです。

2019年7月14日(現地時間)、北キブ州の州都ゴマにおいて、エボラ出血熱患者が確認されました。2019年7月17日、今回のエボラ出血熱の流行に関する緊急委員会がWHOで開催され、「国際的に懸念される公衆衛生上の危機(PHEIC)」に該当するとの見解が示されています。2019年10月17日に緊急委員会が開催され、PHEIC継続の見解が示されています。

2019年8月16日、コンゴ民主共和国の保健省及びWHOは、南キブ州でのエボラ出血熱の発生を確認したと発表しました。

今回の発生地域では、2019年4月18日の武装勢力による病院襲撃によりWHO職員に死傷者が出るなど、反政府勢力による非人道的行為が行われており、以前より外務省から退避勧告が出されています。


以上の情報は厚労省の感染症エクスプレスなどを参考にしています。

行政・法律の問い合わせ先
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埼玉県さいたま市浦和区高砂3-15-1
  埼玉県保健医療部疾病対策課
  感染症・新型インフルエンザ対策担当
  TEL: 048-830-3572 ,3557 FAX: 048-830-4809

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文責・市町村予防接種担当者・医療機関向け医療保健相談
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埼玉県さいたま市岩槻区馬込2100 埼玉県立小児医療センター内
 埼玉県予防接種センター長  川野 豊(予防接種医療相談)
 TEL:048‐601-2200  FAX:048‐601-2201

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