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RSウイルスワクチン

2025.12.10

ワクチンの概要任意接種 不活化ワクチン 妊婦 高齢者

ここでは成人向けワクチンの説明をします。
妊婦に接種することにより、生まれてくる新生児を病気から守るためのワクチンです。また、重症化しやすい高齢者にも接種が可能です。

接種スケジュール

・妊娠24〜36週の妊婦には筋肉内に1回
   (妊娠28〜36週に接種した場合に有効性がより高い)

・60歳以上には筋肉内に1回

ワクチンの種類 組換えRSウイルスワクチン
定期/任意 任意
接種回数 1回
接種量 0.5mL
商品名 アボリスボ筋注用(ファイザー)

60歳以上または50歳以上で重症化するリスクの高い人には筋肉内に1回

ワクチンの種類 組換えRSウイルスワクチン
定期/任意 任意
接種回数 1回
接種量 0.5mL
商品名 アレックスビー筋注用 (グラクソ・スミスクライン)

 

主な副反応

ワクチン接種後に迷走神経反射による失神があらわれることがあります。
また、アナフィラキシー(全身のかゆみ、じんま疹、喉のかゆみ、動悸、息苦しいなど)が起きることがあります。そのため、接種後30分程度は接種施設で待機するかただちに医師と連絡が取れるようにしておいてください。

予防できる病気:RSウイルス感染症

RSウイルスは世界中に広く分布しており、1歳までの間に50%の人が、3歳までにほぼ全ての小児が感染します。乳幼児の肺炎の50%、細気管支炎の50〜90%の原因であると報告されています。

特に生後半年くらいまでの乳児が罹ると重症化することがあります。
全ての子どもを守るためには、あらかじめ妊婦にワクチンを打って移行抗体を胎児に伝えておくことが重要です。

低出生体重児、心臓や肺に基礎疾患がある場合、ダウン症や免疫不全のある場合には特に重症化のリスクが高いため、ワクチンではありませんが予防のための薬剤があります。
また、高齢者においてもRSウイルス感染症の重症化リスクのあることが注目されています。

低出生体重児、心臓や肺に基礎疾患がある場合、ダウン症や免疫不全のある場合には特に重症化のリスクが高いため、ワクチンではありませんが予防のための薬剤があります。
また、高齢者においてもRSウイルス感染症の重症化リスクのあることが注目されています。

主な感染経路:

患者の咳やくしゃみなどによる飛沫感染、ウイルスの付着した手指や物品などを介した接触感染があります。RSウイルスの再感染は普遍的に認められるため、軽い症状のきょうだいなどから家庭内で新生児にうつすこともあります。

関連するワクチン

ワクチンではありませんが、人工的に作成したRSウイルスに対する単クローン抗体製剤に対して公的医療保険の適用が認められています。使用できる病態や年齢には制限がありますが、病気を持つお子さんの主治医からその使用について説明があります。

参考文献・関連リンク

国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト RSウイルス感染症
https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/jp/attention/2025/09/index.html

日本小児科学会 抗RSウイルスヒトモノクローナル抗体製剤及びRSウイルス母子免疫ワクチンを広く提供するための体制整備に関する要望書
https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20250404yobosho.pdf