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ここでは、日本以外の世界の様々な国に在住されている日本人の方及びこれから海外渡航を予定されている方のための予防接種の情報を提供します。
日本も含め、ほぼどの国でもWHOで推奨されている予防接種のスケジュールに近いかたちで接種しようとしています。
WHOで推奨されている予防接種のスケジュールは
(http://www.cdc.gov/vaccines/schedules/index.html)で見ることが出来ます。
ただ、国により政府の考えかたや生活環境が異なり、財政的な問題もあって、均一なスケジュールとはなっていません。
また、実際に使われているワクチンも全く同一のものではなく、各国独自のものもあります。
海外で使っているワクチンと国内のワクチンの互換性に関するデーターはないのですが、ほぼ同等と考え、情報提供していきます。
またWHOの以下のサイトで世界各国の予防接種スケジュールの一覧がみられるようになっています(英語)。
http://apps.who.int/immunization_monitoring/en/globalsummary/scheduleselect.cfm
このサイトでは各国の予防接種スケジュールを検索することができるだけでなく、一種類のワクチンの接種スケジュールを検索し、各国同志で比較することもできます。
例えば、日本脳炎ワクチンを比較したものが以下のようになります。
日本人の予防接種スケジュールは以下のホームページでみることができます。
日本小児科学会(http://www.jpeds.or.jp/saisin/saisin_110427_1.pdf)のものと
国立感染症研究所(http://www.nih.go.jp/niid/ja/component/content/article/320-infectious-diseases/vaccine/2525-v-schedule.html)のものがお勧めです。
将来的に日本に帰国される予定のある方は現地のスケジュールで予防接種を受けていただき、残りの接種を日本で受けていただくようにお願いします。
海外で行っているが、日本で行っていないワクチン、海外で接種をしていないが、日本で定期接種となっているものなど色々ありますので、詳しくは最寄りの保健センター、
県予防接種センターなどに問い合わせてください。県予防接種センターの連絡先は予防接種リサーチセンターのホームページ
(http://www.yoboseshu-rc.com/index.php?id=13)で見ることが出来ます。
日本から海外渡航を予定されている方は、多くの場合、A型肝炎・B型肝炎・狂犬病・破傷風・日本脳炎などを接種されますが、これらの中には3回接種が必要なものや、
1回のみで終了できるものがあります。小児期に接種された予防接種歴が完全であるか、不完全であるかによっても接種回数が違ってくるものがあります。
また、当然のことながら、渡航先によって流行っている疾患がことなっていたり、渡航先の指示で必須のものがあったりしますので、
それによっても必要な予防接種の種類が変わってきます。また限られた短期間内に多数の接種をしなければならないため、複数のワクチンを同時に接種することが多いです。
従いまして、過去の接種歴が確認できるもの(母子手帳など)を準備して、渡航先の指示がある場合はその指示書も持参のうえ、予防接種の相談をされるのがよいと思います。
3回接種の場合、最初の2回は4週間程度で行うことになっており、多くの場合は国内で完了できますが、3回目は半年から1年(半)後になるため、
埼玉県予防接種センターでは、渡航先で該当時期に是非接種をうけるようお話しています。その際に3回目の時期についての説明書(簡単なもの)をお渡ししています。
また一時帰国などの予定がある方は、3回目の接種の時期に合わせて帰国され、日本で3回目を接種される方もいらっしゃいます。
2回のみで3回目を接種しなかった場合は、ワクチンの効果は数か月で失われ、かつ数年後にまた接種の必要になった場合、一からやり直さなければなりません。
これに対して、3回目まで終了しますと、効果は数年間持続し、さらに数年以上経過したのちに再び接種が必要になった場合1回のみの追加接種でさらに
数年の効果が期待できます。
埼玉県予防接種センター
川野 豊